立ち仕事におけるインソールによる疲労軽減確認試験
【目的】
立ち仕事におけるインソールの使用が疲労度に及ぼす影響を定量化・解析することを目的とする。
【試験内容】
業務の前後(始業前/終業後)に以下の項目を計測:
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筋硬度:脹脛(ふくらはぎ)、脛骨筋、腰、肩(筋肉の緊張・張り・コリの定量化)
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乳酸値:血液(疲労度の定量化)
被験者はインソール「あり」と「なし」の条件で別日に業務を行い、それぞれで前後の数値変化を比較した。
【計測項目】
項目 | 測定部位 | 目的 |
---|---|---|
筋硬度 | 脹脛、脛骨筋、腰、肩 | 筋緊張・コリ・張りの評価 |
乳酸値 | 血液 | 疲労度の数値化 |
【結果要約(差分)】
条件 | 筋硬度(腰) | 筋硬度(肩) | 乳酸値平均 | 有意差検定(p値) |
---|---|---|---|---|
インソールなし | -3.55 | -3.55 | -4.99 | ― |
インソールあり | +0.73 | -0.18 | -0.42 | 腰: 0.02677 肩: 0.001916 乳酸値: 0.03269 |
※筋硬度の値は(朝の値 − 夜の値)で、マイナスが緊張増加、プラスが緊張軽減を示す。
【結論】
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肩・腰の筋硬度(筋緊張)および乳酸値において有意な改善が見られた。
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BMZインソールの使用により、腰・肩の緊張軽減が確認された。
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ただし、インソールあり条件では歩数が多くなる傾向があり、乳酸値の評価には注意が必要。
【定量データの一部(差分表)】
インソール「なし」条件の平均差(朝 − 夜):
項目 | 平均差値 |
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脹脛筋硬度 | -3.75 |
脛骨筋硬度 | -1.77 |
腰 筋硬度 | -3.55 |
肩 筋硬度 | -3.55 |
血中乳酸値 | -4.99 |
インソール「あり」条件の平均差(朝 − 夜):
項目 | 平均差値 |
---|---|
脹脛筋硬度 | -2.77 |
脛骨筋硬度 | -1.95 |
腰 筋硬度 | +0.73 |
肩 筋硬度 | -0.18 |
血中乳酸値 | -0.42 |
【考察】
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インソールの装着により、特に腰と肩の筋緊張の軽減効果が顕著であり、疲労軽減に対する即時効果が確認された。
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乳酸値も低下傾向が見られたが、業務中の歩数のばらつきが影響している可能性がある。
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今後は歩数を揃えた条件設定や、より長期的な継続使用での効果検証が望まれる。